ご使用にあたって

ご利用にあたって

弊社DCギヤードモータをご使用いただく場合の注意事項や予備知識について説明します。

ギヤードモータ使用時の注意事項

  • モータをロックさせないでください。
    モータ本体の性能を劣化させるだけでなくギヤの破壊をも引起こすことがあります。
    ロックを引起こす可能性のある場合は、事前に弊社にご相談ください。
  • 弊社モータは数秒程度駆動後、駆動時間以上の休止を必要とする断続運転用に設計されています。
    1回の駆動時間が1分を超えないようにしてください。
    また、装置運転時間に対するモータ駆動時間は50%以下にしてください。
    (60秒を1サイクルとする運転パターンの場合、モータ駆動の積算時間が30秒以下であること)
  • モータ回転を停止時間なしに逆回転させないでください。モータ寿命が著しく低下します。
    停止時間を極力短くしたい場合には、事前に弊社にご相談ください。
  • 零度以下や50℃以上での使用はご遠慮ください。 左記の範囲を超えることが予想される部場合は弊社にお問い合わせください。
    使用温度範囲は、0~50℃を目安にしてください。湿度は5~85RH(40℃にて)です。低温時は起動特性が悪くなることがあります。

DCギヤードモータの選定

DCモータの特性

図-DCモータの特性

DCモータは負荷に応じて回転数と電流が変動します。
負荷が重くなれば回転が遅くなり、電流は増大して行きます(左図参照)。
モータが負荷と接続されていない状態の回転数と電流値を「無負荷回転数」、「無負荷電流」と呼びます。
モータが消費する電力に対して、最も効率の良い出力の点を「最大効率」といい、通例として、最大効率時のトルクを「定格トルク」、回転数を「定格回転数」と呼びます。

モータの出力(1.027×10-5×回転数×トルク:後述)は、直流モータの場合、無負荷時とロック時の、おおよそ中間になります。
このカタログでは、各モータの最大効率時のトルクと回転数を記載しています。
モータをご使用時には、記載の数値以下でご使用されることをお勧めいたします。
負荷が大きすぎてモータが動かない状態を「ロック」と呼び、その時の電流値とトルク値を「ロック電流」、「ロックトルク」と呼びます。

モータの運転パターンによってモータがロックする状態があるとモータが早期に劣化します。最悪の場合モータが焼損しますので、ロックしてもモータを過電流検知などで保護できる安全対策を取っていただくことをお願いします。
モータ起動時に、ロック電流に相当する電流値(「起動電流」)が流れます。電源の容量を計算するときには起動電流値も参考にし、余裕を持った容量に選定してください。容量が不足しますとモータが起動しない、起動に時間がかかるなどの現象が起こることがあります。
また、定格電圧や定格トルクを超えてのご使用や、短い時間での起動/停止、正転/逆転の繰返しなどはモータの寿命に大きな影響を及ぼします。

規定の定格トルクよりも負荷トルクが大きい場合や、起動/停止、正転/逆転が頻繁で衝撃的な荷重がかかる割合が多い場合、ラジアル荷重やスラスト荷重の大きい等の場合も、ギヤに対して過大の負担がかかり、摩耗が著しく進行することがあります。これらのようなことが考えられる場合は、弊社にご相談ください。

DCモータの出力

モータの出力は以下の計算式であらわされます。

図-モータの出力計算式

左図の特性表では無負荷とロックトルクの中間点が最大出力となっています。DCモータは一様にこのような出力特性を持っています。

ノイズ対策

図-ノイズ対策

DCモータは回転時にコンミテータ(整流子)とブラシ間で火花が発生し、この火花がノイズの原因となっています。
ノイズは電源ラインに乗るものとモータ外に輻射されるものがあります。

弊社DCモータには全機種「リングバリスター」と呼ばれるノイズ低減素子をコンミテーターの極間に装着しております。 必要に応じて、左図のような回路上での対策を行うとでさらに大きな効果が得られます。
弊社にてもC、R複合Assy回路をモータに内蔵している機種も用意してあります。
「ボディアースタイプ」と「ボディアースなしタイプ」があります。ご相談ください。

寿命

図-寿命

「5秒ON、10秒OFF、1秒ON、20秒OFFとして20万サイクル」というような定義が一般的です(これはあくまでも例です)。

寿命は負荷条件や運転パターンなどで変化しますので詳細は弊社営業までお問合わせください。

弊社規定としては、初期の電流値と回転数に対して±20%以上となった時を寿命と定義しています。ただ、個々の条件によりこのパーセントは変わります。

四角フランジについて

適用シリーズ

  • S-3626シリーズ、S-3628シリーズ、S-3633シリーズ、S-3644シリーズ
  • ご注文時には、「四角フランジタイプ」とご用命ください。

外観図

以下の寸法はS-3626シリーズを例にしています。「A」部、モータ長さは各モータを参照して下さい。

図-四角フランジ

用語の説明

定格電圧 DCモータを定格出力を出す基準の電圧。
定格トルク DCモータが定格電圧と定格電流値で定格 出力を出すトルク。
定格回転数 DCモータが定格出力を出す時の回転数。
定格電流 定格トルクがかかっている時に定格回転数で運転している場合にDCモータに流れている電流。
無負荷回転数 モータに負荷かかかっていない時の回転数。
起動トルク DCモータが起動する瞬間に出すトルク。
ロックトルク DCモータが定格電圧で出力できる最大のトルク。この値以上の負荷トルクがかかるとモータは停止し、その状態が保持されるとモータ焼損やギヤ破損につながる。
最大許容トルク 定格トルクを超えてギヤードモータにかけられる瞬間的な最大のトルク。目安としては定格トルクの約3倍。
短時間の過負荷ではギヤは破損することはないが、頻度とその時間によっては寿命に著しい影響が及ぶこともある。
ショートブレーキ 回転中のモータの電源端子間をショートさせることによって逆起電流拘束させて強制停止させる。短時間での停止が可能。
ただし、頻繁に行うとモータとギヤの寿命が短くなる。
スラスト荷重 モータ出力軸に垂直のかかる荷重。
出力軸方向が引張られる「引張り荷重」とモータ方向に押付けられる「押付け荷重」がある。許容値の目安は1.5kgf~3kgfです。
ラジアル荷重 モータの出力軸に直角にかかる荷重。タイミングプーリ・タイミングベルト等の出力軸にテンションをかける機構をご使用するときにはテンションの張り過ぎに注意してください。以下の数値を参考にしてください。
許容ラジアル荷重 出力軸先端部    4.0kgf
出力軸中央部    5.0kgf
ロック電流 モータがロックしたときに流れる電流。
起動電流 モータ起動時、回転し始めるまでに流れる電流。数値はロック電流とほぼ同じ。電源容量選定時には起動電流が十分流せるものを選んでください。